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B 水素イオン濃度とpH
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►水のイオン積 この反応の平衡定数の値は,電気伝導度の正確な測定によって求めることができる。水の電離を表す式としては,一般にH2O 純粋な水,または希薄水溶液の中では,水分子の濃度[H2O](水1Lの水分子の物質量)はほぼ次の値をとり,一定であるとみなし得る。 そこで,[H+] [OH-]=K[H2O]=const=Kw のKwを水のイオン積と称するようになった。 ►水素イオン指数pH pHは水素イオン指数を表す記号で,ピーエイチと発音する。 pHを測定するには,水素電極の電位差測定による方法と比色測定による方法がある。実際には,次の3つの方法がよく用いられている。 a) pH試験紙:pH指示薬をろ紙にしみ込ませたもので,標準色と試料水をしみ込ませた試験紙の示色とを比較する。誤差が大きく,pH0.2程度の差はごく普通である。緩衝能力の小さい溶液では,pHが1程度も違ってくる。 b) pH比色計:pH指示薬を緩衝溶液に加えてアンプルに封入した標準色と,同量の指示薬を加えた試料水の示色とを比較する。わりあいに正確な測定ができ,誤差は普通,pHで0.1以内である。 c) ガラス電極pH計:ガラス電極を用いて,溶液の水素イオンによる電極電位を測定する器機である。かなり精密な測定ができるので,研究室等でよく用いられている。誤差は普通,pHで0.1以下である。
►酸塩基指示薬 pH指示薬,中和の指示薬,水素イオン濃度指示薬等とも呼ばれる。主なものの変色域とつくり方を次に示した。 (1) チモールブルー(略号TB):赤1.2〜2.8黄8.0〜9.6青:0.10gを95%エタノール20cm3に溶かし,水で100cm3とする。 (2) ブロモフェノールブルー(略号BPB) :黄3.0〜4.6青紫:0.01gを95%エタノール20cm3に溶かし,水で100cm3とする。 (3) メチルオレンジ(略号MO) :赤3.1〜4.4黄:0.10gを水に溶かし,100cm3にする。 (4) メチルレッド(略号MR) :赤4.2〜6.2黄:0.20gを95%エタノール90cm3に溶かし,水で100cm3にする。 (5) リトマス:赤4.5〜8.3青:0.50gを95%エタノール90cm3に溶かし,水で100cm3にする。 (6) ブロモチモールブルー(略号BTB) :黄6.0〜7.6青:0.10gを95%エタノール20cm3に溶かし,水で100cm3にする。 (7) フェノールレッド(略号PR):黄6.8〜8.4赤:0.10gを95%エタノール20cm3に溶かし,水で100cm3にする。 (8) クレゾールレッド(略号CR) :赤0.2〜1.8黄7.0〜8.8赤:0.10gを95%エタノール20cm3に溶かし,水で100cm3にする。 (9) フェノールフタレイン(略号PP):無8.0〜9.8赤:1gを95%エタノール90cm3に溶かし,水で100cm3にする。 (10) アリザリンエローGG(略号AY) :黄10.0〜12.1赤:0.10gを水に溶かして,100cm3にする。 指示薬の呈色は,pHによりその構造が変化する為と考えられている。これは指示薬自身が弱酸や弱塩基であり,pHによって分子からイオンへ変化し,分子とイオンの濃度比で色相が変わる為と説明されている。例えば,指示薬を弱酸HAとすると,その電離は, HA したがって,指示薬を酸に加えたときは,電離が抑制されてほぼ全部が分子HAとなり,分子の示す色(分子色)を呈することになる。これに塩基を加えていくと,まず酸が中和され,その後指示薬が中和されてA-が増加するので,イオンの示す色(イオン色)を呈することになる。 これを電離平衡で説明すると,平衡定数は次式で表される。 したがって,分子色とイオン色がほぼ等しくなるときの[H+]が変色域の中央にくると考えられ,[H+]が変化するにつれて分子色とイオン色の比も変化し,その比がある程度大きくなると肉眼でも色相の変化として認められる様になる。 チモールブルー等二段階に変色域をもつものは,構造が二段階で変化することによる。フェノールフタレインの場合も二段階に変色し,強塩基性の溶液では無色になる。 |


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